宣材写真の撮影

先日、劇団クリエで宣材写真の撮影がありました。
講師の先生のご縁で、少なくとも僕なんか個人的にとても会えないであろう、プロのベテランカメラマンの方に撮影して頂けるという幸運に恵まれました。
そしてさらに、稽古場でみんなで丸くなってお昼を食べていると、なんと気が付けばそのカメラマンの方が、僕の隣にいるじゃありませんか!
恐る恐るさっきの撮影の話をすると、とても気さくに応じて下さり、本当に優しい祖父のような感じで、いろいろなことを教えてくださいました。
良い写真を撮るには、師曰く、
・一つ目、毎日、朝昼晩、自分の表情を見ること。
毎日はなんとなく分かります、さらに朝昼晩ですよ!?
さらにいえば、最近はスマホなんかで簡単に撮れるから、観るだけじゃなく、記録すること。時間帯でも顔は変わるし、さらに、そのときそのときのメンタルの保ち具合でも、変わって来ると。それを、自分で知ること、そして、表現に活かすことが大事なんだそうです。
いかに自分を知り、カメラの前での芝居に活かせるか、と。
・二つ目、普段から、腰を入れるのを意識すること。
同じ笑顔でも、猫背がクセになっていると、それだけで見た人の印象がまるで違うので、特に座っている時に、腰を入れるクセを付けること。それだけで、同じ笑顔でも印象が全く違って見えると。
さらに、腰を入れることで上半身に入った余計な力が抜け、自然体な芝居ができるベースが作れるとのこと。

最後に、僕がもらった指摘をご参考までに。撮影中に、
「レンズを見つめすぎ!」
との指摘。
??
撮影って眼力込めて、レンズを見るものでは…??
この点もご飯食べながら尋ねてみると、カメラはあくまで被写体を撮ってるだけで、そこにカメラではなくて、舞台で使う写真なら、役で演じるときの相手がいると思って欲しい、と。
例えば、父親役なら、家族に微笑むような笑顔が欲しいし、
誰かの仇役なら、大切な人を奪い去った相手がいると思って憎しみの籠った顔が欲しいと。
例えば政治家の写真を撮るなら、目の前に有権者がいると思って、カメラに向かうべきなのだと。

思い返せば、映像作品の現場でも、俳優さんがアップで相手役に面と向かって言うようなシーンがありますが、あれも実際にはビデオカメラに向かってお芝居してますもんね!

「写真撮影」という言葉から、まったく別の作業をしてるのかと勝手に勘違いしてました。
カメラマンの前で、一人芝居をしてると思えば、もう少し楽しんで撮影に臨めたかも…
と思うんですけど、やっぱりいざとなると緊張するんですよね~…ビビリなだけに。
でも、ほんっと、良い勉強させて頂きました。

自分自身の後学と、僕と同じように写真撮影の経験が少ない方がいたらということで、とりあえずここに記しておこうと思います!

・毎日、朝昼晩、表情のチェックと記録
・座ったときに腰を入れるクセ
・写真撮影とは、カメラの前での一人芝居